居酒屋で合い言葉のようによく言われるこの言葉。
「とりあえず生で!」
ここでひとつ問題です。
Q. 生ビールの生とは何のことでしょうか?
あなたは答えられますか?
今回の記事では、意外と知られていない生ビールの生の意味についての豆知識を解説します!
成分は一緒
まず成分についてですが、生かどうかは成分に関係ありません。
そのため、基本的に成分は一緒です。
では何が生かどうかを決めるかと言うと、それは製造方法。
次の章で、「生」とは何かを解説します。
生の意味は製造方法にアリ

ビールが生かどうかの違いは、製造方法によって決まります。
生ビールの製造工程は、大まかに以下のようになっています。
- 原料を揃える
- 製麦:発芽させて麦芽(モルト)にする
- 発酵準備:モルトを砕いてお湯と混ぜ、麦汁にする
- 発酵:酵母を入れて発酵させる。アルコールと炭酸ガスができる
- 低温発酵:最後まで発酵させる
- ろ過・熱処理:ろ過または熱処理で酵母を取り除く(クラフトビールはしないものも多い)
- パッケージ:瓶や缶、または樽に入れて出荷
この中に、生かどうかを決めるポイントがあります。
それは6のろ過・熱処理の工程です。
熱処理には
- 酵母菌の活動を停止させ、必要以上に発酵させないようにする
- 雑菌の活動を停止させる
という目的がありましたが、最近では技術も向上し、雑菌がほとんど入らないように作ることができます。
そのため、熱処理を行なわずにろ過するだけで良くなったのです。
熱処理をしないことでキレのある味わいを出せるようになり、現在ではほとんどのビールがろ過のみとなっています。
ですので、実は今売っているビールのほとんどが生!
居酒屋だけでなく、スーパーやコンビニで売っているビールも、生ビールだと言えます。
生じゃないビールってあるの?

こうなってくると、「逆に生じゃないビールってあるの?」と疑問になるところ。
その答えは、イエスです。
熱処理をしたビールはキレこそ生に劣るものの、飲んだあとまで残る苦みや酸味の味わいがクセになる味わい。
そのため、今でもクラシックスタイルとして愛され、販売されています。
例えば、「赤星」で知られるサッポロラガービールだとか、キリンクラシックラガーなどが挙げられます。
時代の変化を感じつつ、飲み比べてみると楽しそうですよね!
まとめ
結論として、生ビールの「生」は製造工程の中で「熱処理をしているかどうか」によって決まります。
熱を加えていない⇒生。まさにという感じですね!
良かったら飲み会のときにでも、この豆知識をご披露してください!